考えごとノート。

日本が多様性に寛容な社会になるために、世界一多様な都市トロントに留学している教育者の卵です。Teacher candidate/ DIversity education/ Canada / Study abroad

カナダの行き届いたサービスの裏にある人々の苦労。

毎週のように100ページ量のリーディングが降ってきて、あっぷあっぷしてます。

今日は、まさに今日触れたカナダの優しさについて思ったことがあったので書いてみようと思います。

 

大学にはESL studentのためのWriting support serviceがあります。形式としてはマンツーマンで、アカデミックペーパーを書いて持って行くと、自分の文法やレポートの構成、arguementの説得力等に関してライティングのプロからフィードバックがもらえるというものです。レポート課題を、少しでもわかりやすくまとめられるようにしようと思って利用してみました。

そこで担当していただいた先生は女優のレイチェルマクアダムスみたいに上品で可愛らしい方でした。(笑)

(ちなみに私の今いる大学はレイチェルの母校です)

 

それはさておき、わたしが感銘を受けたのは「サポートの手厚さ」そして「真剣度」。

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(超立派な部署。左に続くオフィスも美しかった。)

さすがDiverse country というべきなのか、すべての人が公平にアカデミックライフを送れるようにありとあらゆるサービスが大学にあることを実感しました。

 

Immigrant country ならではの国事情ですが、私のいるヨーク大学の2人に1人、つまり50%の人は家では英語以外の言語を話しているそうです。つまり大学レベルにおけるESLサポートの需要は大きいということ。

大学もそれを受けて、こうしてWriting centreやその場で参加できるESLセッションを誰もがアクセスしやすい図書館に設けています。

今日のWritingの先生が言っていました。「私はフランスに留学したことがあったんだけど、フランスにはこのようなサービスはなかったわ。フランス語が話せることが当たり前のように求められて、できなかったらバカ扱いされていたわよ。」

 

ちょっとショックでした。

目の前でWritingを丁寧に指導してくれてるこの先生は他国で言語ができないてためにバカ扱いされてたんか、と。

でもカナダは言語サポートを大学に限らず、多くの公共施設や団体がPublic向けに展開しています。

ここカナダで一番パワーがあるのは「英語話者」です。言語に優劣をつけているわけはなく、行政や学校の機能的に英語が最も普及していて、dominant(支配的)な地位に位置します。でもそれに対して、ESLの人にも同じように学びや雇用にアクセスできるようにするため多様な支援提供しているカナダ。
政府レベルでもMulticulturalism Policy of Canadaとして、母語学習の尊重とともにカナダの公用語のサポートは明記されていています。私はこうして日本語が母語だけど、実際にライティングサポートを受けてみて改めて、その恩恵を感じる。。

Dominantの人のためだけの世界でないことが、制度からも人からもわかる。
カナダってすごく優しい国だあって、働く人の真剣さと支援の充実さから感じたのでした。
きっと私の先生の虐げられた経験も、ESL生徒の力になりたいモチベーションにつながっているんだと思う。